業務・通勤災害で療養中の休業補償について

1:業務災害や通勤災害により、働くことができない場合

 労働者が業務上または通勤により負傷・疾病にかかって労働ができない場合、労災保険から休業補償給付・休業給付が支給されます。

休業補償給付・・・業務上の災害で労働できないときの所得保障
休業給付・・・通勤上の災害で労働できないときの所得保障

以下、これらを総称したいときは“休業(補償)給付”と表記します。

 ※業務上の場合は“補償”という言葉が入り、通勤では入らない理由は、こちらの1項を参照


2:支給要件

 休業(補償)給付の支給要件は、以下の@〜Cのとおりです。

@ 労働者が業務上または通勤により負傷し、又は疾病にかかること
 …業務災害の判定についてはこちら、通勤災害の判定に関してはこちらを参照下さい。

A 上記@の療養のために労働することができないこと
 …“労働することができない”の定義は、労働時間の全てにおいて労働不能であることのほか、 一部の時間労働できないことも含みます。さらに、災害前の業務ができないという意味ではなく、一般的な労働ができないという意味です。 よって、足を捻挫して荷物の運搬ができない場合は他の作業は可能となることもあり、労働不能として捉えられない場合があります。 療養の定義についてはこちらの5項を参照下さい。

B 賃金を受けないこと
 …賃金を全部受けない日の他、賃金を一部受けない日も以下の条件によっては含まれます。
 ア)所定時間の全部労働不能であって、平均賃金の60%未満の金額しか受けない日
 イ)所定時間の一部労働不能であって、その労働不能の時間について全く賃金を受けない日
 ウ)所定時間の一部労働不能であって、その労働不能の時間について、
   平均賃金と実労働時間に対して支払われる賃金の差額の60%未満の賃金しか受けない日

 ※この規則も複雑で分かりにくく、もめる元です。↓で確認下さい。
 

C 3日間の待機期間を満たすこと
 …実際休業(補償)給付が受けられるのは、4日目以降となります。 3日間については、継続・断続を問いません。健康保険の傷病手当金に関しての3日間については、継続のみですので、混同しないようにお願いします。
 

 なお、待機期間の初日は、災害当日となります。 ただし、定時を越えた残業中や、コアタイムを越えた終業時間のフレキシブルタイム以降の災害については、翌日が休業初日となります。


3:支給額

 原則として、1日につき、給付基礎日額(1日あたりの平均給与)の60%に相当する額が支給されます。

 一部労働する日についての支給額は、給付基礎日額から当該労働に対して支払われる賃金の額を控除して得た額の60%に相当する額が支給されます


4:支給期間

 要件(2項の@〜C)を満たしている限り、ずっと支給されます。会社を辞めても支給されます。
ただし、別途傷病(補償)年金に切り替わった場合は支給終了となります。


5:請求手続き

 休業(補償)給付の支給を受けようとする人は、氏名、生年月日、住所、平均賃金の事項を記載した請求書を、所轄労基署に提出します。 その際、事業主や医療機関の証明が必要となります。

 

 
 ↑休業補償給付申請書