1: 勤務社会保険労務士とは

 勤務社会保険労務士(以下勤務社労士)とは、特定の企業に雇用されながら、その企業専属の社労士として活躍する者です。
 ※ 医者でも、勤務医と開業医に分かれますが、同じイメージです。


2: 開業社労士との違いは?

 勤務社労士は、第三者のために報酬をもらって仕事をすることが出来ません。 その他は変わりません。


3: 勤務登録のメリット

 よく、「勤務社労士にはメリットがない」と言われます。 確かに、勤務社労士は第三者から報酬をもらって業務をするわけではありませんので、 敢えて社労士会に登録して社労士を名乗らなくても、短期的にはその業務にはほとんど支障がありません。

 勤務社労士も『プロ』の社労士である以上、名誉と信用の高揚に努め、常に勉強しないといけませんので、 社労士を名乗りたいだけで勤務登録をする人は、開業社労士にとっては逆に失礼かもしれません。

 逆に、『プロ』意識を持って業務を遂行するなら、絶対登録したほうが良いと思います。 社労士会では、法改定のたびに連絡会や研修会が行われます。いろいろな情報交換も出来ます。 社労士会に登録せずに単独で情報収集をするという強い意思があれば、それでも良いと思います。 しかしそれはとても大変なことですし、本当に一生そのようなモチベーションを維持できるでしょうか?

 社労士は、常に勉強していないと法改正に追いつけないシビアな職業ですので、 勉強しなくなった時点でアウトです。


4: 勤務社労士の待遇

 勤務社労士の待遇は、社労士を目指す皆様にとっては気になるところだと思いますが、 基本的にはサラリーマンですので、賃金は会社の賃金規定等によって支払われますし、出世する/しないは努力次第です。

 ところで、今はコンプライアンス重視の時代ですので、勤務社労士に対する企業の姿勢も大分変わってきました。 企業が認めた勤務社労士であれば、社労士会の会費や登録料は、企業が払ってくれる場合がありますので、 資格を取ったらまず会社に相談することです。 加えて、資格手当が付いたり昇格に影響する企業も少なくありません。 私と同期の先生ですが、社労士になったとたんに『取締役』に昇格した方もいらっしゃいます。


5: 勤務社労士のやりがい

 人柄にも寄りますが、他の社員や上司からの絶大な信頼が得られます。 労災の相談、年金の相談、セクハラの相談、育児休業の相談・・・を重ねるうちに、 プライベートで飲み会にたびたび誘われるほど信頼関係が芽生えたりします。 『相談に乗ったところで報酬がもらえる訳でもないし面倒』と思う人には向いていないかもしれませんが、 大いにやりがいの持てる仕事だと思います。